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企業分析-株式会社ブレインパッド(3655)

今回は東京証券取引所市場第一部に上場している株式会社ブレインパッドの簡単な企業分析を行っていきます。
AI・IOT・ビッグデータというセグメントされた時に必ずでてくる代表的な企業です。人工知能(AI)関連の成長銘柄として、個人投資家を中心に人気を集めています。2004年設立、従業員数は約300名超。

ブレインパッド(3655)の事業全体像

ブレインパッドは日本初のデータマイニング専門企業とも言われています。
「サービスサイエンス」といわれるプロセスを特徴としています。人の購買行動分析や教育講座などの初期段階から企業に対してサービス提供をし、ビッグデータ分析を基に生産性や収益の向上に繋げています。企業での業務やシステム化までの支援も幅広く行っています。

ビッグデータ分析を得意とし3つの大きな事業を展開。
・アナリティクス事業
・ソリューション事業
・マーケティングプラットフォーム事業

です。

アナリティクス事業とは?

アナリティクス事業では、データ解析・コンサルティングを展開しています。データ解析ロジックを組み込んだシステムを企業に実装や業務受託型で行っています。
ブレインバッドの強みの1つとして、データ分析ができる人材、データサイエンティストティストが多く在籍をしている点です。

日本の中でもトップクラスです。(100名以上)
また新卒などの教育にも力を入れています。アナリティクス事業の収益構造は売上の4割は利益となり、それ以外は主に人件費とサーバー費用となります。

ソリューション事業とは?

海外製のシステムや機械学習による予測システムのライセンス販売、ビッグデータ分析環境の構築を行う事業です。クライアントの課題に合わせて様々なツールを柔軟に提案することが可能です。
ブレインバッドが国内唯一の販売代理している商品もあります。収益構造はライセンス販売の為全体の2割が程度が利益に。3事業の中では仕入れ・外注費が高いです。

マーケティングプラットフォーム事業

自社開発のレコメンドアルゴリズムや自然言語処理機能などを搭載した
独自性の強い製品を自社開発し提供している事業です。現在主流であるSaaSモデルです。
DMP市場ではトップクラスである「Rtoaster」や運用型Web広告の支援ツール「AdPencil」「AdNote」などを展開しています。
収益構造は、利益率は2割程度ですが、ストック型ビジネスモデルの為安定した収益を確保できます。

業績について

連結売上高、連結経常利益の推移を見てみます。
2020年6月期 第2四半期て発表された資料から抜粋。

アナリティクス事業が利益幅が大きく成長をしています。
流通や製造、金融などの大企業を中心にビッグデータ分析の業務を受託している点で業績を伸ばしています。マーケティングでのデータ活用に加え、製品の生産や在庫管理、
画像解析による不良品の検知などといった領域でも受注を伸ばしているようです。売上高も営業利益率も右肩あがりです。

貸借対照表(BS)について

ブレインパッドの総資産は38億6800万円でキャッシュが20億7700万円があります。
キャッシュリッチな状態といえるでしょう。資産構成としては安全な状態といえます。また自己資本比率も69.5%となっています。

また、2023年には売上高115億円、経常利益20億円を目指しています。



PEST分析

今回はPEST分析でブレインパッドを分析していきたいと思います。

Politics(政治的)

「ビッグデータ」という観点では、日本政府がビッグデータの活用を推進するための基本的な方向性を発表している。※平成24年
=国としてもビッグデータの活用は今後重要であるということ。
ただ、ビッグデータの適正な利用活用ができる環境整備は整っていない状態。法律がどのように今後変わっていくかは不明。

Economic(経済的環境要因)

市場調査会社が調査等でも報じているのは、データ活用関連ビジネスを取り巻く市場は、
年率20%を超える成長を続けるものと予想されている。今後市場はどんどん伸びていく。

Social(社会的環境要因)

市場が伸びていくので、データ活用を支援する人材・人的サービスへの需要が高まるだた同時に新興企業や隣接業界から当市場への参入も想定されます。
さらに5Gのサービス開始により、データか取得がさらに容易になると考えられる。

Technological(技術的環境要因)

インターネット技術の発達や、スマートフォン・タブレットなどモバイル端末の普及により、広告や消費者行動がマスメディア(テレビや新聞・雑誌等)から、インターネット中心に変化。
現時点で広告費はテレビをインターネットが上回った。

上記を見ると、業界的に明るい兆しはまだまだ続くと予想されます。

まとめ

今後も大きな成長が見込まれるビッグデータ、AI、IoT市場の中心にいる企業であり、
5Gのサービス開始によりさらに企業はデータを保有しやすくなると考えられます。
そうなると企業はマーケティングなどに使うため保有データを分析してほしいというニーズがさらに伸びていくでしょう。
ただ分析できる「人材」が今後の悩みになってきそうです。現在ブレインパッドは人材開発に力を入れていますが雇用が厳しくなっている今、この点が成長できるかどうかになるかもしれません。

※資料参照:2019年度6月期決算説明会資料

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