3C分析
今回は一番有名で利用されやすいフレーム3C分析をします。
Customer(顧客)
HEROZの顧客は2つあります。
BtoC=一般消費者 大きく言うと主にゲームを行っている人がターゲットになってきます。
BtoB=企業
・企業の中でもAI活用をいち早く取り入れたい企業。(人材不足)
・キャッシュがありAIに対して投資意欲がある
・データを多く保有している企業
・ゲーム会社(AIのアルゴリズムを入れたい)
など。
現在売り上げを伸ばしているBtoBの方がターゲットセグメントが明確でキャッシュをもっていることが想定されるので1社でも契約となると大きな売り上げになると考えられます。
一方でBtoCの場合は、主に収入はゲーム課金となります。ゲームの人気度(ダウンロード数やエンゲージメント)によって売り上げは左右されます。安定する場合もあれば不発で終わってしまう可能性があります。浮き沈みの激しいゲームアプリ業界。ゲームの主流も変わっていくのでそのターゲットに応じた開発が必要になってきます。
Competitor(競合)
AIのアルゴリズムを一から開発できる会社は、日本ではごく少数と言われています。国内で競合となるのは、
PKSHA Technology<3993>
PKSHA Technologyは、BtoB専業でAIをサービスを展開しています。各種アルゴリズムのライセンス販売事業をしています。顧客企業が他社サービスに乗り換えにくいビジネスモデルを持っていてHEROZと似ている部分があります。
Kudan<4425>
AP(人工知覚)技術のパイオニア企業です。AR/VR・ドローン・自動運転・ロボティクス等への応用を目的としたコンピュタビジョン技術(ソフトウェア)の開発とライセンス提供しています。
ALBERT<3906>
ビッグデータ分析、AIのアルゴリズム開発、システム実装を一気通貫で行っていて、ビッグデータ分析を主に強みとしています。トヨタ自動車と資本業務提携し自動運転関連のプロジェクトを実行しています。
Company(自社)
HEROZは、他社とは違い、ゲームアプリに自社製AIを組み込んだ「将棋ウォーズ」を展開し、BtoCの市場にも参入しています。そこから、将棋AIで培ったAI技術でディープラーニング等の機械学習システム「HEROZ Kishin」で、BtoBに展開し売り上げを伸ばしてきています。
またゲーム会社を通して今後もHEROZ製AIが搭載しているゲームが販売されていくので
売上高に応じた継続フィーが入ってくる点もゲームから始めた強みであると言えるでしょう
まとめ
日本におけるAIソフトウェア市場は2025年まで急成長市場でもあると言われています。
2030年には2兆1,200億円にも及ぶとの調査結果もあるぐらいです。(出所:富士キメラ総研「2016 人工知能ビジネス総調査」)予測では市場は10倍以上の規模に広がるとされています。特に日本は人手不足であり高齢化が問題されています。各産業としてもAIの導入ニーズは高いと言えます。AI関連市場は拡大を続けるものと見込まれています。
そしてHEROZはゲーム会社からAI企業へと成長しています。BtoBに力を入れることで高収益成長市場に参入し成長しようとしています。このAIのBtoB市場で勝ち残っていけるのか。
大手企業がAI業界と資本締結を結ぶ動きが活発になってきています。国内だけではなく海外に目を向けると手強い相手は多いです。
その中でも良い人材を確保し続けることがきるのか。開発スピードを落とさずに進められるのか。
が重要なポイントになってくるのではないでしょうか?