企業分析

企業分析-エムスリー株式会社(2413)

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今回は医療従事者の方で知らない人はいないというエムスリー株式会社を企業分析していきます。2000年に設立し2004年に東証マザーズ上場と3年後の2007年に東証一部に指定替えしています。

エムスリー株式会社(2413)の事業全体像

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エムスリー社の事業核は医療従事者向け情報サイト「m3.com」となっています。その「m3.com」を中心として様々なサービスを展開しています。
主に分けると5つの事業に分かれています。
「メディカルプラットフォーム」「エビデンスソリューション」「キャリアソリューション」「サイトソリューション」「海外」
の5つです。

メディカルプラットフォーム

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エムスリー社と言えば、医療従事者向け情報サイト「m3.com」です。
国内の医師の90%が登録する世界に類を見ない医療従事者向けサイトとなっています。
ちなみに国内の医師は約30万人いてその9割の数が登録しているので驚きです。
医療業界でのGoogleと言ってもいいでしょう。会員制となっていていて有益な情報が詰まっているようです。
アクティブ率が高く月間の訪問回数1人あたり14回もあるという数字も出ています。

エビデンスソリューション

エビデンスソリューションは治験支援サービスとなっています。『治験君』というサービスで治験の入口から出口までをトータルでサポートするサービスです。
施設や対象患者までも用意することができます。

キャリアソリューション

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キャリアソリューションは医師、薬剤師の求人支援サービスです。エムスリーキャリアとして展開をしています。医師の90%見るプラットフォームがあれば当然の展開でしょう。
4万以上の非公開求人があるようです。医療業界の中では有名な転職サイトでしょう。

サイトソリューション

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医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
インターネットで気軽に医師に相談できる「AskDoctors」というQ&Aサイトを運営をしています。
またLINEの子会社である「LINEヘルスケア株式会社とオンライン医療事業を目的としたサービス展開もしております。

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海外

海外では各国でサービス展開をしています。世界中で運営している医療従事者向けウェブサイトでは医師パネルに登録する医師はなんと合計で約600万人となっています。

米国:医療従事者向けウェブサイト『MDLinx』を運営。この会員基盤を活かして製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています

欧州:英国で医師向けウェブサイト『Doctors.net.uk』において製薬会社向けサービスの
展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供。

中国:医療従事者向けウェブサイトに登録する医師会員数は300万人を超え。

韓国:韓国の医師の7割以上が集うコミュニティサイト「medigate」運営。

インド:合弁事業を開始。

など様々なサービスを各国て展開をしています。

業績について

今回はエムスリー社の2021年3月期第2四半期決算から見ていきます。

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売り上げ、利益ともに増収増益です。事業面だけでみると前年比60%以上の伸び。

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株式売却で前年比利益が抑えられていますが、メディカルでは106%の伸び。

キャリアではコロナの影響がでています。

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サイトへのアクセスは伸びているようです。特にコロナウィルス関連からの集客が多いようです。

<株価>

株価は2019年頃まで2,000円台にありましたが、新型コロナウィルスを追い風に今では4倍以上の9,000台に推移しております。※2020年11月現在。

3C分析

今回はエムスリー社は3C分析で見ていきたいと思います。

Customer(市場・顧客)

エムスリー社の資料によると潜在市場は830億円あると言われています。ターゲットとしては医師や製薬会社、医療機器会社など医療業界のほとんどとなります。
国内医師に関しては人手不足で増えることが厳しいですが、MRの方がネットに移行するなどでさらに市場が膨らむ可能性はあります。

また新しい遠隔医療という分野の場合まだまだ未知数なので今後大きな市場となる可能性を秘めています。ちなみに米国の場合、、2020年の264億米ドルから2026年までに7019億米ドルに達すると推定されています。世界中で注目されている分野です。

Competitor(競合)

よく比較される企業としては「メドピア」「日経メディカル」となりますが、登録医師数はエムスリー社が圧倒的で2倍以上の差が開いています。キャリア事業としては市場の約3割程度になっていて、医師転職ドットコムに負けている印象です。
海外事業に視点を変えると競合は大きく変わってきます。LabCorp、IQVIAなどが競合になってきます。

Company(自社)

エムスリー社の強みはまず圧倒的なプラットフォーム力です。医師の8割~9割が会員になっていると言われるほどの
ものを他社はこれから作り上げることは厳しいでしょう。国内医療ITとして群を抜いてます。
そのプラットフォームがあるからこそ他のサービス展開が可能になっています。また今後遠隔医療としての分野でどのような動きをしていくのがか気になります。
米Forbesの「世界で最も革新的な成長企業」でも5位に選抜されるなど世界からも注目されている為資金調達や提携などもしやすいのではないでしょうか。

今後は医療×ITとして事業を展開していくようです。

まとめ

医療業界にとっては知らない人はいないエムスリー。世界にも認められているIT企業が日本にあったのかと驚きなところです。すでにプラットフォームとしての事業は成熟しているかと思うので次のAIやIOT、遠隔医療の分野でどのくらい存在感を出していけるのかが今後のキーポイントになってくるのではないでしょうか?医療業界のGoogleと呼ばれ続けるように応援していきたいです。

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