今回は上場前はメガベンチャーとして注目を浴びていて、今ではプロ野球球団まで運営する株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。
株式会社ディー・エヌ・エー(2432)の事業全体像
ディー・エヌ・エー(DeNA) 社は、ゲーム事業から始まりプロ野球球団の運営やMaaS事業など多角事業を展開しています。
ゲーム事業
ゲーム事業としては、スマホアプリゲームを始めモバゲーなどがあります。特にスマホゲームはモバイルに早く注目をしていただけに多数のアプリゲームを展開しています。
モバゲーは アバターなどのエンターテインメントから、日記やサークルなどのコミュニティ機能などがあります。 Yahoo! MobageはPC上のゲームのプラットフォームとして人気です。
ゲームアプリに関しては続々新作を投入予定のようです。
オートモーティブ事業
オートモーティブ事業では「インターネット・AI×モビリティ」という軸でいわばMaaS分野での事業を展開しています。
Anycaは、 SOMPOホールディングスと共同で運営しています。クルマと使いたい側と保有して使っていない側をマッチングするカーシェアサービス。
SOMPOで乗ーるはクルマの定額制サービス。保険もすべてコミコミというもの。 Easy Rideは日産と共同で開発をしている自動運転技術を活用したサービスです。
ヘルスケア事業
ヘルスケア事業はインターンを活用して様々なヘルスケアサービスを展開しています。
MYCODEでは、 子会社である、株式会社DeNAライフサイエンスが行っている一般消費者向け遺伝子検査サービスとあっています。
ライブストリーミング事業
ライブストリーミングでは 「SHOWROOM(ショールーム)」と「Pococha(ポコチャ)」があります。
「SHOWROOM(ショールーム)」は、インターネット上を 仮想ライブ空間としてアイドルやタレントなどのライブパフォーマンスを配信することができるプラットフォームです。 「Pococha(ポコチャ)」は いつでも誰でも気軽に動画配信と視聴ができるソーシャルライブコミュニティとなっています。
スポーツ事業
スポーツ事業としては、 日本プロ野球チームである横浜DeNAベイスターズの運営と横浜DeNAランニングクラブ という長距離陸上チームの運営、 川崎ブレイブサンダースのプロバスケットボールチームを運営しています。
AI事業・研究開発
AI事業・研究開発分野では、 ディープラーニングを中心としたAI技術をゲームアプリ等に活用をしています。 「Coopel(クーペル)」は、クラウド型のRPAサービスで作業効率の自動化で業務効率を向上させることができるサービスです。
他にもエンターテイメント事業として、人気漫画が読めるアプリや Eコマース事業としてのモバオクなどもあります。
業績について
今回は、 ディー・エヌ・エー(DeNA) 社を2021年3月期第2四半期の決算説明資料から見ていきます。
それぞれの事業別(セグメント別)の業績です。スポーツ事業はコロナ禍からやや回復傾向に。ゲーム事業は去年の約2倍以上の利益となっています。
ゲーム事業は任天堂との協業タイトルが好調。また海外展開でスラムダンクが海外で多くダウンロードされ好調に。
ライブストリーミング事業も大きく売り上げを伸ばしています。おうち時間増えたことにより右肩あがり。
<株価>
ディー・エヌ・エー(DeNA) 社の株価は2,000円~2,400円台をボックス圏として推移してましたが、コロナの影響で一時1,200円を下回りましたが、現在は回復しています。
3C分析
今回はは3C分析で見ていきたいと思います。
Customer(市場・顧客)
少し古いですが、スマホゲーム市場は2018年1兆850億円ありました。2019年では 4.9%増の1兆1,380億円へと拡大しました。大きく市場として伸びることはないですが微増している市場です。ただ国内だけではなく海外のスマホゲームアプリも多くレッドオーシャン市場となっています。
今後伸びるとされているMaaS市場は2030年に2兆8600億円とされています。その中でもカーシェアの市場は大きく4,555億円と推測されています。
Competitor(競合)
ゲーム事業として比較するとサイバーエージェント社、グリー社、ガンホー社が競合になってきます。ゲーム市場はいかに面白いタイトルを継続して販売していけるかとなります。任天堂と協業している部分は強いのではないのでしょうか?
MaaS分野でいうとパーク24やオリックスなどもカーシェアリングを行っているので競合となってくるでしょう。
Company(自社)
ディー・エヌ・エー(DeNA) 社の強みはまず多角事業を展開している点でしょう。またAI分野にも進出していてゲームにまず、すぐに取り入れられることは強いです。プロ野球チームを運営していることでネームバリューでも高いです。またアプリゲーム、ストリーミング事業含め、若い世代を取り囲んでいる部分も強いでしょう。セグメントは今後以下に変更していくようです。
まとめ
メディア事業で一時話題になっていた ディー・エヌ・エー(DeNA) 社。ゲーム事業は今後市場成長が期待できないですが、今後は成長される分野でもあるMaaS事業、AI事業で存在感を示していけるのかどうかが今後のキーだと思います。多角事業で得たノウハウをどう展開していくのか注目していきたいです。