今回は国内AI企業であり人工知能を使ったサービスを提供している株式会社FRONTEO(2158)の企業分析を簡単にしていきたいと思います。2007年にマザーズに上場し2013年には米国ナスダック市場へ上場(2020年2月に上場廃止) しています。
株式会社FRONTEO(2158)の事業全体像
FRONTEO社は、数少ない国内AI企業です。 自然言語処理技術を使って、リーガルテックAI事業やAIソリューション事業、ヘルスケア事業などを展開しています。特に言語系AIの分野でサービスを展開しています。 自然言語処理技術に特化していることが特徴的です。
リーガルテックAI
リーガルテック事業では人工知能「KIBIT(キビット)」を搭載した言語処理サービスを展開しています。 国際訴訟におけるeディスカバリ(電子証拠開示)支援&フォレンジック調査を中心としています。 グローバルに事業を展開しているアジア企業が訴訟に巻き込まれた際の支援です。 AIを利用して「コスト」「品質」の課題解決に目を向け全自動化にしています。
大型の案件受注が伸びている状態です。 FRONTEO社の収益の柱となっています。リーガルテック事業で培ったAI技術をもとに、2014年より金融、知財、人事、医療分野へと事業のフィールドを広げています。
ビジネスインテリジェンス
ビジネスインテリジェンスでは独自の人工知能を活用したAIソリューションを企業に提供をしています。DX(デジタルトランスフォーメーション)でもあります。企業によって課題は様々で営業・マーケティング・経営・コールセンターなど各部署等にAIを導入支援しています。導入実績も200社を超えています。
トヨタテクニカルディペロップメント株式会社と協業しFRONTEO社AIを利用し特許調査・分析システムの高度化の開発をしています。
ライフサイエンスAI
ライフサイエンスAIでは、医療課題をAIを使い様々なソリューションを提供しています。 創薬研究における論文情報を可視化し、標的分子探索、バイオマーカー探索のスピードアップを可能にする「創薬支援AIシステム」 や「認知症診断支援AI」として 患者さんと医師との間の5〜10分程度の日常会話から認知機能障害の有無を判定することが可能なシステムを提供しています。電子カルテや看護記録を解析し、患者一人ひとりの転倒リスクを予測する転倒転落予測システム「Coroban®」をしています。
他にも業務資本締結を行っています。
FRONTEO社はこのライフサイエンスAIに力を入れているのがわかります。
OSINT
OSINTでは組織・団体の戦略決定に必要な多様な公開データをAIにより絞り込み分析してレポート化するサービスを展開しています。情報収集するために公開モニタリングや人物モニタリングやSNSデータ分析なども行っています。
全体的にAIソリューション事業の導入実績は増えています。