今回は暗号資産「CAICAコイン」を株主優待で配布したことで話題となった株式会社CAICAの企業分析を簡単にしていきたいと思います。
株式会社CAICAの事業全体像
CAICA社は金融業向けのシステム開発を中心にサービス提供を行ってきた会社です。2020年3月1日より持株会社として新たにスタートしています。子会社には株式会社CAICAテクノロジーズ、株式会社CAICAデジタルパートナーズ、eワラント証券株式会社などがあります。事業としては主にITサービス事業と金融サービス事業の2つとなっています。
ITサービス事業
ITサービス事業では自社製品としてセキュリティコンサルティングなどを展開をしています。特にSI事業者向けのパッケージ販売をしています。その中でも金融サービス向けのシステム販売が収益の中心となっています。
金融サービス業
金融サービス業では、暗号資産関連の商品の販売強化を行っています。最近話題となっている仮想通貨などの暗号資産CFDのサービスを提供しています。商品をSBIネオモバイル証券に提供をしています。主な販売先は 楽天・東京海上日動火災保険・日本IBMなどになっています。
また最近では仮想通貨取引所のZaifグループと連携をして事業拡大しています。株主優待としてCAICAコインを提供しています。Zaif Exchange(暗号資産の取引所)にCAICAコインは上場をしています。Zaifの口座が必要となっています。 Zaifグループと連携することでCAICAコインの流通を増やそうとしています。
またフィスコグループとの連携強化で仮想通貨分野への取り組み強化しています。
業績について
今回はCAICA社の2021年3月期第2四半期決算から見ていきます。
暗号資産CFD(差金決済取引)の扱い始まり金融サービスが好調のようです。
年次予想としては、大きくプラスを予想しています。
中期計画では2023年までにM&A2社を目標をしているようです。
<株価>
CAICA社の株価の価格は低い状態で10円台となってましたがここに来て約8倍程度上昇をしています。最近の仮想通貨の再注目や子会社のeワラント証券で日本初の暗号資産を対象とした証券化商品を発表したことで買いが集まってきたようです。
3C分析
今回はCAICA社を3C分析で見ていきたいと思います。
Customer(市場・顧客)
暗号資産(仮想通貨)市場はまだまだ未知数です。国内だけではなく海外で注目されています。2025年までに5倍に成長し、3兆ドル規模になるといわれています。2021年2月時点では1兆5000億ドル(約160兆円)を突破しています。ますます勢いが止まらなくなっています。ビットコインが市場を引っ張っています。
Competitor(競合)
SIer・システム開発業界での大手は富士通やNTTデータ、伊藤忠テクノソリューションズとなります。その業界のなかで時価総額は約100位ぐらいとなっています。似たような会社規模ではTIS・キューブ・東邦システムとなってます。
Company(自社)
強みとしては金融システム構築で培ったノウハウで新しい金融サービスを構築していける点でしょう。話題のフィンテックに対して対応できる力があります。
まとめ
第四次産業革命とされている分野AIやIoT、ブロックチェーン、暗号資産(仮想通貨)などに対して対応できる企業。特に日本では暗号資産(仮想通貨)の関連銘柄が少ないなかで貴重な企業ではないでしょうか。株価が低いのが気になりますが…。伸びる余地はまだありそうです。