2021年に東証マザーズに新規上場し公募価格より初値123%の上昇をした株式会社ベビーカレンダー(7363)の企業分析を簡単に行っていきたいと思います。
株式会社ベビーカレンダー(7363)の事業全体像
ベビーカレンダー社は、妊娠・出産・育児など女性のライフステージに応じた課題解決サービスを提供している企業です。主な事業として3つあり「メディア事業」「産婦人科向け事業」「Webマーケティング事業」です。
妊娠・出産に関わる全ての方の毎日を「赤ちゃんとの毎日をもっとラクに!もっと楽しく!」していくサービスを提供しています。
ライフステージは不妊・生理などの領域から妊娠・出産・アンチエイジング・介護など領域を広げてサービス展開をしています。
メディア事業
メディア事業では「ベビーカレンダー」というインターネットメディアを運営しています。無料の専門家に相談できたり、妊娠から出産までのその日に必要な情報を発信しています。出産後も離乳食のレシピや様々なニュースを毎日配信しています。
約40名の専門家(医師や助産師をはじめ、保育士、看護師、管理栄養士、ファイナンシャルプランナー)と提携しているようです。
メディア事業の収益構造としては、Webサイトの内に広告枠を設けて広告主から広告費として収益をあげています。
ベビーカレンダーの月間PV数は右肩上がりで伸びていて月間PV数では1億PVを超えています。2021年では1億5千万PVを目標としています。
産婦人科様向け事業
産婦人科が抱える様々な課題をインターネットを利用して解決するサービスを行っています。Webサイト制作・動画制作・かんたん予約システム、やベビーパッドシリーズとしてDX(デジタルトランスフォーメーション)化としてのサービスです。
ベビーパッドシリーズは産婦人科毎にカスタマイズしたコンテンツをiPadに搭載して提供しています。
Webマーケティング事業
Webマーケティングでは総合病院や医療施設に特化してWebサイト制作やWebサイト構築動画制作などの事業と提供していいます。他の事業に比べるとまだ日が浅いですが、産婦人科を中心とした医療にサービス提供できるからこそ医療に特化してWebマーケティングを行える体制になっています。
業績について
まだ上場して日が浅いので決算資料がない状態なので、他IR情報に記載があった資料でベビーカレンダー社の業績を見ていきます。
通期売上高推移を見ても伸びていて2021年時点では前年比120%の成長を見せています。売上の内訳をみるとメディア事業が全体の7割を占めています。その次に産婦人科むけ事業となっています。通期経常利益も堅調に伸びています。
メディア事業は原価率が低いのが特徴で利益が出やすいモデルとなっています。
<株価>
ベビーカレンダー社の株価はまだ上場して日も経っていないのでやや高い水準になっています。10,000円前後を推移しています。今後株式分割などで株価が見栄え的には下がる可能性もあるでしょう。IPOの初値を見ても今後期待されていると考えられます。
3C分析
今回はベビーカレンダー社を3C分析で見ていきたいと思います。
Customer(市場・顧客)
ベビーカレンダー社がサービス提供している妊娠・出産領域の市場規模は全体としては横ばいとされています。日本の出生数は減少傾向にあるのが原因です。ただベビー関連ビジネスの市場規模は伸びていて2019年では4兆円を推移しています。
出生数は減少傾向ですが、共働き世代も増え、世帯年収は増加傾向にあります。その為子供1人あたりにかける費用も増加傾向にあるようです。
Competitor(競合)
妊活メディアは数多くあります。「ルナルナ」「ママリ」「妊活たまごクラブ」など。各メディアによって見やすい・使いやすいなどがあるようです。ただ企業別でみると子育て事業に特化している企業はほぼないのでベビーカレンダー社が唯一となっています。
Company(自社)
ベビーカレンダー社の強みはインターネットのみならずに産婦人科向け事業として施設とも取引あるのが強みです。女性ライフスタイルに合わせて接点する場面が多いのも特徴的です。
今後の中長期成長イメージとしては、メディア事業の領域を拡大していくようです。新しい領域は生理情報・アンチエイジング・介護領域となっています。
まとめ
今回はベビーカレンダー社の企業分析を行ってきました。まだ上場したばかりなので今後さらにどのように成長していくのかが楽しみな企業です。日本だけではなくアジア圏などグローバルに展開していってほしいですね。