企業分析

メタバース銘柄で注目のバンクオブイノベーション(4393)とは?

世界の株の中で、テーマとして注目されているのが「メタバース」関連銘柄です。

日本株においても、メタバースに注力し、成長が期待されている企業はいくつかあります。

今回はその中から「バンクオブイノベーション」を紹介したいと思います。

バンクオブイノベーションの事業概要

バンクオブイノベーションはゲーム開発を主体とした企業です。

元々は、動画検索サービス「Fooooo」から始まった会社ですが、その後はパソコンのソーシャルゲーム、スマホアプリゲームの制作運営を手掛ける会社になりました。

スマホアプリゲームでは、2012年から配信された「征戦!エクスカリバー」がGooglePlayのゲームアプリランキングが10位以内にランクインして知名度が上がり、代表作「幻獣契約クリプトラクト 」は2015年~2018年で1000万ダウンロードを突破する人気作となりました。

また、2017年配信の「ミトラスフィア -MITRASPHERE-」が2019年にダウンロード数700万を突破するなどヒット作のゲームを連発しています。

そして、後述するメタバース系マッチングアプリ「恋庭」や、新作が期待される「メメントモリ」など新たなゲームの柱も出てきています。

そんなバンクオブイノベーションの2021年通期の売上高は21.2億円、営業利益▲8億円と赤字です。

バンクオブイノベーションがメタバースの成長企業として注目される理由

そんなバンクオブイノベーションは、メタバース関連株として注目を浴びています。

その理由は、以下のポイントが挙げられます。

恋庭による新なメタバース創出企業としての認知と実力

恋庭は、2021年に配信され、2022年1月末時点で45万ダウンロードを誇る新たなマッチングアプリです。

仮想空間上に自分の庭を作るほか、異性と一緒に作る「恋庭」というものが最大の特徴で、一緒にゲーム内で共同作業をすることで、異性との恋愛につなげていくという画期的なアプリです。

実際に83%のユーザーが会ってみたいと実感したというアンケート調査結果が出ています。

人が恋愛に発展する上で、共同作業というのは重要です。

学校内の恋愛も、

・クラスで一緒なグループだった

・同じ委員会のメンバーだった

・部活のメンバーだった

など、何か一緒にする上で仲良くなったことでしょう。

この恋庭も同じです。

趣味が一緒な人が日記やメッセージでやりとりできたかつてのSNSはコメントやメッセージが主体でしたが、それが今はゲーム友達から恋愛に発展するケースが多くなってきています。

ただ、一般のゲームと違い、

・デザインがかわいい

・庭作りは男性も女性にとってもとっつきやすい

という特徴があるので、男性にも女性にも入りやすいゲーム環境を作っています。

バンクオブイノベーションは、このマッチングアプリを今までにない新たな恋愛マッチングアプリとして位置づけており、バンクオブイノベーションの新たな競争優位性として捉えています。

そしてこれこそ、新たなメタバースビジネスとして注目されているのです。

メタバースとは?

ちなみにメタバースとは「仮想空間」を意味しています。

アバターという自分の分身を仮想空間上で操作し、会話やゲームを楽しむ世界です。

今は主にオンラインで自由度の高いゲームがメタバースと呼ばれていますが、今後はゲーム以外にも、いろんなことが仮想空間でできるのではないかと、様々な会社が事業を模索しています。

例えば、仮想空間上で新車の体験会を日産が始めたり、渋谷の街を仮想空間で再現したKDDIとJR東日本など大手企業を試行錯誤をしています。

また、アメリカの大手SNS企業であるフェイスブックは社名をメタに変更し、メタバース事業に注力しています。

メタバースプロジェクト設置によるメタバースの本気度

バンクオブイノベーションが新たなメタバースビジネスを展開していることから、

今後もでメタバースの可能性を広げていく期待が高いです。

というのも、バンクオブイノベーションは新たにメタバースプロジェクトを2021年から設置し、
メタバースの可能性を自ら探っています。

こうした探求から今後も新たにメタバースビジネスを展開し、日本のメタバース界の雄になる期待が高まります。

相対的に企業価値もまだ低い水準

バンクオブイノベーションの企業価値はどうでしょうか。

バンクオブイノベーションの時価総額は2022年2月17日時点で66億円です。

同じ競合他社を比較してみましょう。

ゲーム関連企業の時価総額例

KLab(3656)159億円

ブシロード(7803) 399億円

アカツキ(3932) 406億円 ※2022年2月17日時点

同業他社に比べて、バンクオブイノベーションの時価総額はまだ低いです。

この低い理由には、株価が下落している要因も上げられます。

今までROEが20%を超えるなどの期待もあり、株価を伸ばしてきたこともありましたが、2021年より業績の悪さが目立ち始めたため企業価値が低くなっているのは否めません。

しかし、今のようなメタバース事業に先行投資をすれば、いずれ業績も良くなってくる可能性が出てきます。

ということは、今後時価総額の伸びしろが十分にあることがうかがえます。

また、同じくメタバースに注力するグリーの時価総額は、1,512億円です。(2022年2月17日時点)

もう一つメタバースにはまだそこまで注力していませんが、メタバース的な存在である「あつまれ どうぶつの森」を制作した任天堂の時価総額は、7兆6,311億円です。(2022年2月17日時点)

https://www.kabu-zero.com/2021/06/07/nintendo7974/

メタバース系ゲーム会社の時価総額の伸びしろが大きく、まだバンクオブイノベーションの価値が低い段階であることは明白でしょう。

以上、メタバース関連として注目のバンクオブイノベーションを紹介してきました。

今後のバンクオブイノベーションの動向に注目です。

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