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ベンチャー企業の救世主?ベンチャーキャピタルついて解説します

ベンチャーキャピタルとは?

ベンチャーキャピタル(英語:Venture Capital、以下VCといいます)とは、高い成長率が見込まれる未上場企業に対して、株式を取得という形で投資を行う会社のことです。

上場前の企業は、まだまだ成長途上であり投資リスクも高いですが、その分成功した際の投資リターンは非常に高く、そういう意味ではハイリスクハイリターンの投資を行なっている存在と言えるでしょう。

VCのビジネスモデル

VCのビジネスモデルはごくシンプルで、投資家から集めた資金を用いて企業に投資し、キャピタルゲインを得る商売です。

一般的な機関投資家と異なるのは、創業して間もないベンチャー企業、スタートアップに対して投資を行うのが特徴です。

それらの企業は、まだビジネスが軌道に乗っておらず大半の企業は上場に至らず倒産してしまいます。起業は「千三つ」と言われていますが、これは千のうち三つしか成功しないことを意味しています。

中小企業庁が発表しているデータ(2017年版中小企業白書)によると、5年以内の起業の失敗率は18.3%となっています。

この数字だけを見ると「意外と高い!」と思ってしまうかもしれませんが、そのうち上場まで漕ぎ着けられる企業はどれだけいるのかと考えられると確率はさらに低くなります。

ただ、そのうち一社でも上場してしまうと最初に投資した資金の何十倍、何百倍のリターンになるのが未上場株の投資です。ほとんどの投資はうまくいきませんが、一つの投資がそれらをカバーするほどのリターンになって帰ってくるのがVCの醍醐味です。

ベンチャーキャピタルから出資を受けるメリット

会社が小さい時から資金調達ができる

創業まもない会社が資金調達をする場合、何の実績も信用もないわけですから銀行からの融資というのはまず期待できません。せいぜい、家族や友人くらいが関の山です。

ただ、VCというのはそのようなハイリスクからリターンを得るビジネスであることから、有望なベンチャー企業はVCからの出資を受けることができます。

例えば、配車アプリで有名なUBERは、今や数兆円の大企業となっていますが、UBERの初期から投資した投資家はなんと10000%のリターンを得ています(この方はVCではなくエンジェル投資家ですが)。下記の本に詳しく書かれています。

そのようなハイリターンを得るために、VCはハイリスクをとって資金を投じます。

経営サポートをしてもらえる

また、VCは資金だけでなく経営サポート(ハンズオンとも言います)もしてくれます。自らが投資した以上はしっかり企業として成長して欲しいということですね。

特に有望な企業であればVCから役員を出向させ、経営に関与させる場合もありますが、人も資金もノウハウも何もない企業からすると非常にありがたいことです。

信用がつく

著名なVCが出資をすることで、その会社の評判が一気に上がります。例えば、日本で有名なVCというと、ジャフコが挙げられますが、「有名なVCが投資するということはこれから成長する可能性が高い」という噂が広がり、加速度的に人材や資金が集めやすくなります。

ベンチャーキャピタルから出資を受けるデメリット

メリットばかりと思いきやデメリットもあります。

成長を強制される

VCは、投資した企業を成長させて最後は上場や大企業への売却によって利益を確定させます。VCの資金が入っていなければ、社長が好きなように会社経営をできますが、VCが入っている以上は常に成長を見据えて、経営をしないといけません。

そのようなプレッシャーというのは、VC出資のデメリットと言えるでしょう。

経営の自由度が下がる

これは、成長を強制されるというデメリットと似ていますが、成長を強制させられるため自分が思った通りの経営ができなくなる可能性があります。

もちろん、VCと合意が取れていればいいのですが明らかに成長に寄与しない戦略をとりにくくなるというのは間違いなくあるでしょう。経営自由度の低下もデメリットの一つです。

資金回収のリスクがある

最後は売却リスクです。企業価値を上げてキャピタルゲインを得るのがVCですから、投資先企業の成長が望めなくなった場合はより有望な投資先に資金を振り向けるため資金回収を行う場合があります。

未上場株は市場売却できませんから、例えば他社に株を売る可能性が考えられます(株主間契約があるので簡単にはいきませんが)。

VCからの資金調達は、メリットはあるもののデメリットも同時に存在することをしっかり認識しておく必要がありますね。

投資先にベンチャーキャピタルがいるか確かめよう

我々一般的な投資家は、上場企業への投資がメインになるのでVCについて詳しくなる必要はそれほどありませんが、下記の本はVCについて非常に詳しく書かれているので興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか。

VCはベンチャー企業に資金や経営ノウハウを授けて大きく育てるというビジネスであり、次の時代の成長企業を生み出すという点において、社会において非常に重要な役割を持っています。

ただしVCは多くの場合、外部の資金を預かって運用していることから、未来永劫株を持っていられません。

そのため彼らが大株主になっている企業は、預かっている資金の償還や利益の確定により、株を一気に売られるリスクが常に存在します。有望な企業を見つけたとしても株主構成は常にチェックするようにしましょう。

https://www.kabu-zero.com/shareholder/

未上場企業への投資について

未上場企業への投資も、クラウドファンディングサービスの普及により、徐々に可能になってきました。以下の記事ではエンジェル投資について解説しています。

https://www.kabu-zero.com/angel/
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