投資をする方々には非常にメリットのあるニュースが報道されました。今回は手数料無料について実際どうなるのか詳しく解説します!
SBI証券と楽天証券、日本株の売買手数料無料化を発表 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
- ネット証券大手の2社が相次いで無料化を発表。
- 新NISA開始に向けた個人投資家の囲い込みが目的。
- 利用者にとってはデメリットゼロ!今後も無料にする証券会社は増えるはず!
手数料無料の対象は?
取引手数料無料の対象となるのは、両社とも現物取引と信用取引となっています。そのほかの取引では手数料が生じますので注意です。
現物取引
現物取引というのは、自らの資金分だけ株式を購入する取引です。
例えば100万円の入金を行った場合は、当たり前ながら、その金額以上の購入はできません。
信用取引
現物取引とは異なり、現金や株式を担保として証券会社に預けて、証券会社からお金を借りて株式を買ったり、株券を借りてそれを売ったりする取引のことです。
現物取引と異なる点は、自己資金以上の金額で取引することによるレバレッジ効果、保有していない株式を借りて売るという「空売り」という取引ができる点です。
楽天証券では、最大預けた担保の評価額の約3.3倍まで株式の取引ができます。
その他の取引はできません
一方で、下記の取引は対象外となりますのでご注意ください。
- 外国株式
- 商品先物
- FX(外国為替証拠金)
- CFD(差金決済)
どのくらいお得なの?
手数料無料を発表したSBI証券と楽天証券について、それぞれの手数料を確認してみましょう。
SBI証券の手数料について
SBI証券は9/30から手数料無料がスタートします。
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ただし、以下の①〜③の取引報告書や各種交付書面を全て郵送から電子交付に切り替える必要があるので忘れずに設定してください。
- ①円貨建・米株信用の各種報告書
- ②外貨建(米株信用を除く)の各種報告書
- ③特定口座年間取引報告書
参考として、SBI証券の取引手数料は以下の通りです。無料化になるとはいえ、そもそもの価格水準が証券会社の最安クラスです。これが無料になるとはヤバすぎますね。
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楽天証券の手数料について
楽天証券は10/1から手数料無料化となります。
ただし、自動的に無料になるわけではないのでご注意ください。
- 注意点
- 口座をお持ちの方は手数料コースを「ゼロコース」に変更いただく必要があります。(変更のお手続きは、10月1日(日)システムメンテナンス後から可能となります)
現在の手数料を見てみましょう。多くの方にお奨めの「超割コース」の手数料は以下の通りです。
こちらもSBI証券と並ぶレベルの手数料水準です。
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マネックス証券は抗議
楽天証券とSBI証券の手数料無料化について、大手ネット証券の一つであるマネックス証券の松本会長はどう考えても赤字になると否定的立場をとっています。
マネックスグループの松本大会長は4日の事業戦略説明会で、株式の売買手数料の無料化について「業界全体で当たり前になることはない」との認識を示した。ネット証券大手のSBI証券と楽天証券が国内株の無料化を打ち出したが、「どう考えても赤字になる部分がある。いびつな状況が発生する」と指摘した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023090400543&g=eco
このような手数料無料合戦に参戦してしまうと、いくらマネックス証券といえども、収益へのインパクトは大きいと思われ、利益の削り合いは避けたいという思惑が透けて見えます。
まとめ
楽天証券とSBI証券は、手数料無料化を実施しますが、これは来年から始まる新NISAに備えた新顧客の獲得合戦の狼煙と思われます。
楽天証券は、楽天グループのほかのサービスと組み合わせた収益化が可能ですから、手数料を無料にしたとしてもユーザーをグループ経済圏に囲い込むことができれば長期的な収益源とすることが可能です。
一方、SBI証券においても住信SBIネット銀行を持っており、広く金融サービスを手がけている会社ですから、楽天証券と同様の囲い込みを狙っていることは間違い無いでしょう。
いずれにしても我々投資家側とすると手数料無料は非常にハッピーなことに変わりありません。コストメリットが高い証券会社を選択肢して投資をしていきましょう。
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