今個人投資家などで話題となっている「FIRE」というキーワード。セミリタイアを目的に様々な書籍もでています。株式投資や資産運用を行っている個人投資家であれば一度は目にしたことがあるでしょう。今回はそんな話題となっている「FIRE」ですが、注意すべきでは?という部分があると思うので今回はご紹介します。
「Financail Independent、Retire Early」
「FIRE」 をまず知らない方に。そもそも 「FIRE」 とはアメリカ発祥の言葉で英語の「Financail Independent、Retire Early」の略から来ています。セミリタイア、アーリーリタイアをして自分の時間を自由に過ごしましょうという意味合いがあります。その為に資産を築く必要があるということです。引退後の経済的自立を目的としたものです。
今その「FIRE」 が若者にムーブメントとなっていてこれを機に資産運用として株式投資などを行う人が増えてきています。
ここでは細かい数値は省きますが、 「FIRE」 のルールとして「4%ルール」というものがあります。これは年間支出の25倍の資産を築けば、年利4%の運用益で生活費をまかなえるという 「FIRE」 考え方です。例えば、年間支出が250万円なら、6,250万円の資産を築いて年利4%で運用すれば、理論上は資産を維持したまま生活できるということです。
そこで株式投資において人気注目されているのは「高配当株」です。高配当株とは、1株あたりの配当金を1株あたりの株価で割った利回り(配当利回り)のことで、同じ金額の銘柄ならば、配当利回りの高い銘柄のほうが効率よく配当金を受け取ることができるというもの。 「FIRE」 のルールとして「4%ルール」 に合わせて高配当株を選ぶというものです。
高配当株の注意点
高配当株は利回りが高いので常に人気の株です。ただ高配当株には落とし穴もあります。そこを知らないで 「FIRE」 という言葉に踊らされて深く考えずに高配当株に投資をするのは注意が必要です。
高配当が続くとは限らない
まず頭に入れておかなければいけないのは、高配当が続くという保証はありません。一時的な高配当の可能性も十分にあります。実際に高配当株として人気だった銘柄も不況に陥り株価も暴落して最終的に損失をしてしまったというケースも多くあります。
売られて安いだけの株の可能性
ただ高配当株として銘柄を選定していると中には売られて安いだけの株を購入してしまう可能性があります。高配当株を除くと、魅力がなく成長性をあまり感じない銘柄に投資をしてしまい最終的には株価暴落でマイナスになるという可能性があります。例えば株価が200円で配当を4円支払う銘柄の配当利回りは、2%となり、高配当株の分類になります。
上記のように高配当株だけで見ると危険なことがわかります。高配当株は初心者でも簡単に利益を確保できそうですが、他にも株価の変動が大き過ぎるなどの要因などもあり利益を出し続けるのは難しいのです。
まとめ
「FIRE」の考え方はとてもいいと思いますが、その情報だけに惑わされて、高配当のみを基準として投資先を決めるのは注意が必要です。高配当株を狙うのであれば、安定的に業績を拡大していける企業や増配をし続けている企業を選ぶなどもっと深く見ていく必要はあると思います。また高配当株だけではなくポートフォリオを考えて銘柄選びを行う必要が